NME December 19, 2009。

20091219

毎年恒例のクリスマス合併号。SNAPSHOTはTHE COURTEENERSのライウ写真、NEWSのトップはBLURのドキュメンタリー映画について。GRAHAM COXON脱退の真相などが語られているようだ。今週の表紙に写っているのはSIMON COWELLなる音楽業界の大物であるらしい。この人物は長年、音楽業界にいるが、特にここ数年間は人気テレビ番組「THE X FACTOR」が大人気であり、この番組から様々なアーティストがブレイクしているらしい。イギリスではこれを取ることがかなり名誉あることであるらしいクリスマスのヒットチャート第1位も、ここ数年はこの番組からの曲が獲得している。インディー音楽ファンには目の敵にしている人も多いようで、今年はこの番組からのクリスマスの第1位を阻止するために、RAGE AGAINST THE MACHINEの「KILLING IN THE NAME」を買ったりダウンロードしたりして第1位にしようという動きがあるらしい。WE WANT ANSERS!には映画監督のSPIKE JONZEが登場している。

ここからはNMEのクリスマス特集2009。まずはTHE CRIBSからのクリスマス・メッセージ、いつもは読者の投稿ページであるLETTERSも、アーティストが送ってきた体でそれに対しサンタクロースが返答するというネタコーナーになっている。これは毎年恒例のこと。続いて、前述のSIMON COWELLのインタヴュー。学生時代にTHE STRANGLERSのライヴに行って唾を吐きかけられ、それ以来、ロックは自分の趣味ではないと悟ったらしい。以後、レコード会社で働いたりレーベルを立ち上げて潰したりという過程を経て、今日の成功があるようだ。この人が世に送り出している音楽とNME読者の嗜好はおそらくまったくマッチしないのだが、そこをあえて取り上げるあたりがさすがはNMEという感じである。インタヴュー自体、かなり面白い。クリスマスにちなんだミニ・インタヴュー企画、SNOW AND TELLの第1部にはLITTLE BOOTSが登場。

THE MACCABEESは見開き2ページのインタヴュー記事で掲載。MY MUSICはJULIAN CASABLANCAS。THE CLASHの「LONDON CALLING」が発売30周年ということで、それにちなんだ記事を掲載。SNOW AND TELL第2部は、LA ROUXのELLY JACKSON、MUMFORD & SONSのMARCUS MUMFORD、FLORENCE AND THE MACHINEのFLORENCE WELCH。

PARAMOREのHAYLEY WILLIAMSは喉の具合がよくないために、携帯メールを用いての筆記式インタヴュー。SNOW AND TELL第3部にはTHE HORRORSのFERRIS BADWAN、VAMPIRE WEEKENDのROSTAM BATMANGLIJI、ANIMAL COLLECTIVEのPANDA BEARことNOAH LENNOX。

アーティストたちが選ぶクリスマス・ソングTOP20を選出。トラッド曲やPAUL McCARTNEYやPHIL SPECTORやBING CROSBYらを抑えて、第3位はBAND AID、第2位はRAMONES、そして第1位にはTHE POGUESのFAIRY TALE OF NEW YORK」が選ばれている。

第3位に選ばれたBAND AIDの「DO THEY KNOW IT'S CHRISTMAS?」といえば、いまから25年前、当時大人気だったDURAN DURAN、CULTURE CLUB、PAUL YOUNGなどに加え、当時THE STYLE COUNCILのPAUL WELLERやU2のBONOといった人気アーティストたちが揃ってレコーディングされたチャリティー・レコードとして話題になり、全英チャートでも第1位に輝いた。いまやクリスマスの定番となったWHAM!の「LAST CHRISTMAS」は実はこの曲のおかげでチャートでは第2位にとどまっているのだが、このWHAM!のGEORGE MICHAELもまた、BAND AIDに参加していたのである。この流れは翌年、アメリカに飛び火し、U,S.A. FOR WORLDの「WE ARE THE WORLD」やLIVE AIDへとつながっていく。

今年はFUCKED UPがカナダでのチャリティー活動の一環として、この曲をカヴァー、VAMPIRE WEEKENDのEZRA KOENING、YO LA TENGOのIRA KAPLIN、BOB MOULDといった有志も参加している。JARVIS COCKERやM.I.A.も賛同していたが、スケジュールの都合で参加はできなかったようだ。iTunesではすでに発売されているが、CDはFUCKED UPの新曲とのカップリングで来年2月の発売になるようだ。

続いてARCTIC MONKEYSのALEX TURNERのインタヴューなのだが、もはや他のバンド・メンバーとは離れて単身でガールフレンドが住んでいるアメリカで生活しているようで、それを気に入ってもいるようだ。

今年のNMEからアーティストの名言集に続いては、KASABIANがいろいろなアーティストに贈るクリスマス・プレゼントを考えるという企画インタヴュー記事。LADY GAGAに人工ペニスを贈るなど、低俗きわまりない発想に終始している。続いて、セレブリティー4人が今年を代表するシングルについて論じるという企画。それぞれの好みの音楽ジャンルが異なり、作品の良し悪しというよりはただ単純に好みを言い合っているだけで、まったく面白みがない。SNOW AND TELLの第4弾は、BIFFY CLYROのSIMON NEIL、MGMT、YEAH YEAH YEAHSのKAREN OとNICK ZINNER。MGMTはクリスマス直前までニュー・アルバムのマスタリングらしい。YEAH YEAH YEAHSの2人は、「クリスマス・カードのリストの中で一番の有名人は?」の質問にお互いの名前を挙げていて微笑ましい。

LIVE!ではMY BLOODY VALENTINEがキュレーターを務めたATP PRESENTS NIGHTMARE BEFORE XMAS 2009の模様をレポートしているが、THE HORRORS、SONIC YOUTH、PRIMAL SCREAM、DE LA SOULなど、実に充実したラインナップ。他にはTHE PAINS OF PURE AT HEARTなどが出演したNME RADAR TOURのライヴ評などを掲載。

次号はOASIS特集。過去のインタヴューや写真なども掲載されるようだ。


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NME December 12, 2009。

20091212

毎年恒例、NMEが選ぶ年間ベスト・アルバム&トラック発表の号である。いずれも雑誌発売とほぼ同時にNME.COMでも発表されている。

50 BEST ALBUMS OF 2009
50 BEST TRACKS OF 2009

SNAPSHOTはリーズのO2アカデミーでのYEAH YEAH YEAHS。WHAT'S ON THE NME STEREOではLIARS、DELPHIC、THE SOFT PACK、SMOKE FAIRIESなどの新曲を取り上げている。そして、NME AWARDS投票のおしらせ。NEWSではLIAM GALLAGHERが引き続きOASISのバンド名を使いたがっている件ではじまっているが、このバンドには元RIDEで後にOASISのギタリストだったこともあるANDY BELLも加わったようだ。CARL BARATは演劇に出演する模様。ARCADE FIREは来年に新作が出るという噂を否定した。また、再結成するPAVEMENTは新曲も発表することになりそうだ。他にはOPERATOR PLEASEのニュー・アルバム、LIL WAYNEのドキュメンタリー映画にNMEのライターも映っている件、BEYONCEの妹であるSOLANGEがLIGHTSPEED CHAMPIONと共作、などの情報などを伝えている。WE WANT ANSWERS!にはFLIGHT OF THE CONCHORDSのBRET McKENZIE。LETTERSでは来年のGLASTONBURY FESTIVALのヘッドライナーがU2に決まった件について意見が飛び交っている。

メイン企画のBEST ALBUMS OF 2009である。今年ばかりは何が第1位なのかさっぱり予測がつかなかったのだが、THE HORRORSの「PRIMALY COLOURS」が選ばれた。前作「STRANGE HOUSE」から極度に進化を遂げた作品であり、なるほど納得である。アルバムの質も高く、いかにもNMEらしいUKインディー作品でもある。ポスト・パンクやサイケデリックな要素満載の現在のシーンとはまったく切り離された場所で鳴っている密度の濃い音楽である。


Primary ColoursMusicPrimary Colours


アーティスト:The Horrors

販売元:XL/Beggars Group

発売日:2009/05/05
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第2位はインディー音楽に90年代R&Bの要素を取り入れたユニークな音楽性のTHE XX、第3位はYEAH YEAH YEAHSのサード・アルバム「IT’S BLITZ!」。ファーストの第5位、セカンドの第2位に続いてデビューから3枚続けてのトップ5入りは立派。OASISもTHE STROKESもARCTIC MONKEYSも2枚までである。それも納得がいくのは、そもそものニューヨーク・パンキッシュな核は保持しながらもダンス音楽に接近したりスローな曲でのソングライティングは格段に進化していたり、しっかり成長の跡が見られるのだ。第4位はTHE SMITHSと比較されることもあるWILD BEASTSの「TWO DANCERS」。

今年の音楽シーンを振り返るに、やはりアメリカのインディー界が熱かったといえる。インターネットの発達によって、アーティストとリスナーとの関係に大きな変化が訪れ、それが顕著になったのが今年のような気がする。メディアによる情報操作が効きにくくなり、リスナーは自分の力で聴きたい音楽を探したり、情報発信をしたりする。その結果、ロック・スターやセレブリティー的な身振りとは程遠く、音楽性だけが純粋にユニークで良質なタイプのアーティストが正当に評価されやすくなった。その結果、すでにベテランのANIMAL COLLECTIVEが突然ブレイクしたりもした。音楽批評誌の年間ベストなどを見ると、やはりこのあたりを上位に挙げているが、QのようにKASABIANを1位にしたりして開き直っている物もある。NMEはいったいどうするのかというのを個人的には注目していたのだが、UNCUTが年間第1位に選んだANIMAL COLLECTIVE「MERRYWEATHER PAVILION」を第5位、GRIZZLY BEAR「VECKATIMEST」を第6位と、なかなか無難な立場を表明してきた。

第7位はTHE BIG PINKの「A BRIEF HISTORY OF LOVE」。80年代UKインディー・ファンにとっては特別な4ADレーベルの新バンドだが、音の方もこれまた抗うことが難しいある雰囲気を全開にしている。いかにもNMEが好きそうなバンドであり、納得の高順位である。

A Brief History of LoveMusicA Brief History of Love

アーティスト:The Big Pink
販売元:4AD
発売日:2009/09/15
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以下、FUCK BUTTONS、FEVER RAY、JAMIE Tが年間トップ10。このラインナップを見ると、なかなか充実した1年だったという気がしてくる。NME読者の人気者であるKASABIAN、ARCTIC MONKEYSがそれぞれ第11位と第12位。ARCTIC MONKEYSのハードなロック路線は賛否が分かれたが、それでも比較的上位に付けた。NMEの場合、それまで頻繁に取り上げていたかと思うとある時期から急に冷たくなる、ということがよくある。最近ではRAZORLIGHTなどが記憶に新しいが、今年はMUSEがベスト50から漏れている。

80年代シンセ・ポップ風味が絶妙で大ヒットもしたLA ROUXは第13位、MANIC STREET PREACHERSは第14位でベテランとしては大健闘、そして、第15位にはいにしえのC86テイストを21世紀によみがえらせた、個人的には涙チョチョギレもの(どう見てもバリバリの死語です。ありがとうございました)のTHE PAINS OF PURE AT HEART。バンド名が心がピュアであることの痛みである。これは素晴らしい。

The Pains of Being Pure at HeartMusicThe Pains of Being Pure at Heart

アーティスト:The Pains of Being Pure at Heart
販売元:Slumberland
発売日:2009/02/03
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続いて第16位が、これまたこれぞインディー・ポップの真髄とでもいうべき奇跡的な傑作であるGIRLSの「ALBUM」。メンバーがSUEDEのTシャツを着ている写真があり、なるほどと思ったものだ。そのスジではすでに話題騒然であり、来年早々に来日も決まっている。フロントマンがカルト宗教一家に生まれてそこから逃亡したとか、重すぎる経歴もかなり興味深い。PVにはホモセクシュアルな裸の人たちが出ていたりして、これも相当に良い感じである。

AlbumMusicAlbum

アーティスト:Girls
販売元:True Panther
発売日:2009/09/22
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以下、MUMFORD & SONS、FUTURE OF THE LEFT、THE MACCABEES、DIRTY PROJECTORS、HEALTH、BAT FOR LASHES、DOVESで第23位まで。DOVESは4作目にしてクォリティーを保っていて、すべてランクイン。この目まぐるしいシーンの中にあってはすごいことである。第24位はCOLD CAVEの「LOVE COMES CLOSE」。これまたあまり知られていない作品なのだが、このあたりをしっかり拾ってくれるのがやはりNMEなのだな。好きだ。とにかくたまらなく超クール。

Love Comes CloseMusicLove Comes Close

アーティスト:Cold Cave
販売元:Matador
発売日:2009/11/17
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以下、LILY ALLEN、FLORENCE AND THE MACHINE、PJ HARVEY & JOHN PARISH、CAMERA OBSCURA、JULIAN CASABLANCAS、THE CRIBS、MICACHU & THE SHAPES、NOAH AND THE WHALE、JAY-Z、PHOENIX、SONIC YOUTH、THE DRUMS、PASSION PIT、PISSED JEANS、JAPANDROIDS、CRYSTAL STILTS、BIFFY CLYRO、EMPIRE OF THE SUN、FRANZ FERDINAND、ONEIDA、RICHARD HAWLEY、GALLOWS、TELEPATHE、ATLAS SOUND、NEKO CASE、BOMBAY BICYCLE CLUBで50位まで。

FLAMING LIPS、JARVIS COCKER、MORRISSEY、SUPER FURRY ANIMALS、MAXIMO PARKなどは高評価だったが年間ベスト50入りならず。また、U2、GREEN DAY、BRUCE SPRINGSTEENといったビッグ・ネームの新作も、NMEで大きく取り上げられていたものの圏外であった。

なお、久々にNMEが選ぶ年間ベスト映画が復活していて、QUENTIN TARANTINOの「INGLOURIOUS BASTERDS」が第1位に選ばれている。

ベスト・トラックスではYEAH YEAH YEAHSの「ZERO」が第1位。アルバム第1位のTHE HORRORSは「SEA WITHIN A SEA」で第2位。以下、THE BIG PINK、DIZZEE RASCAL、ANIMAL COLLECTIVE、JAY-Z、THE DRUMS、LA ROUX、LADY GAGA、HEALTHがトップ10。

LIVE!ではFLORENCE WELCHがJARVIS COCKERと共演したNME CALLING、イスラエルのガレージ・パンク・バンド、MONOTONIXを掲載。PETER ROBINSON VSにはFRANK TURNERが登場。次号は恒例のクリスマス特別号。

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NME December 5, 2009。

20091205

BABYSHAMBLESが久々の表紙。

巻頭のSNAPSHOTはFLORENCE AND THE MACHINEのFLORENCE WELCH。アメリカでのプロモーションから帰ってきたばかりだが、ロンドンで行われたFLORENCE AND FRIENDS名義のライヴでは、JARVIS COCKERとPULPの「UNDERWEAR」で競演。FLORENCEは13歳の頃にこの曲を聴いていて、恋愛に対する妄想をふくらませていたらしく、一緒にステージに立てたことに感動しているようだ。この曲は1995年の大ヒットアルバム、「DIFFERENT CLASS」に収録されているが、「一生をかけてもいいよ 下着姿の君を見るためならば」という歌詞を真面目に歌い上げるという大傑作である。

WHAT’S ON THE NME STEREOではNEW YOUNG PONY CLUB「LOST A GIRL」、AN EXPERIMENT ON A BIRD IN THE AIR PUMP「SILENT HOUR」、SOLANGE「STILLNESS IS THE MOVE」、THE COURTEENERS「CROSS MY HEART & HOPE TO FLY」などが紹介されている。SOLANGEはBEYONCEの妹で、かなりのインディー通。この曲もDIRTY PROJECTORSのカヴァーである。また、I WAS A KINGなるバンドの「NORMAN BLEIK」という曲も紹介されているが、この曲名から連想するのは、スコットランドのギター・ポップ・バンド、TEENAGE FANCLUBのNORMAN BLAKEだ。このバンドは、かつてリスペクトするNEIL YOUNGをもじった「NEIL JUNG」という曲を発表していた。このI WAS A KINGというノルウェーのバンドもやはりTEENAGE FANCLUBへのリスペクトからこの曲名をつけたようで、音楽性に影響は明らかである。

NEWSではMY CHEMICAL ROMANCEの新作情報、LOS CAMPESINOS!の今後の予定、NME AWARDS SHOWの詳細、THE MIGHTY BOOSHのアルバムや映画など、YESAYERの新作などについての話題を取り上げている。WE WANT ANSWERS!にはEMPIRE OF THE SUNのLUKE STEELE、MY MUSICにはTHE DRUMSのJONATHAN PIERCEが登場。

LETTERSでは、先々週の00年代のBEST50アルバムに対する反響が多数寄せられたようで、その一部を掲載している。やはり、04年年間第1位のFRANZ FERDINAND圏外に対する意見が多かったようだ。NMEによると、単に票が入らなかっただけという説明と共に、2枚目と3枚目のアルバムの出来がデビュー・アルバムの印象を薄めてしまったのではないか、という分析をしている。その一方で、JAY-Zが高い順位にランクインしたことに異議申し立てをしている読者などもいる。NMEは昔からヒップホップやダンス・ミュージックをもきちんと評価してきているところが優れているのだが、残念ながらこのようなインディー偏重が酷いレベルの読者層というのが根強いようだ。また、00年代のトラックNo.1が`BEYONCEの「CRAZY IN LOVE」であることもきわめて真っ当なのだが、これをも非難し、よりによって現在のUKにおいて最も過大評価されているレトロ・バンド、KASABIANが評価されるべきなどというどうしようもない意見もあり、頭が痛くなる。

RADARではESBEN AND THE WITCH、ERLAND AND THE CARNIVAL、NEW BOYZ、SHARKS、ニュージャージーのシーンなどを紹介している。最近私がお気に入りのREAL ESTATEについてもふれられている。

表紙にもなっているBABYSHAMBLESについては4ページの記事を掲載している。PETER DOHERTYは今年、ソロ・アルバムをリリースし、GRAHAM COXONらとライヴも行ったが、逮捕されたり心臓が止まったりというゴシップ的な話題にも事欠かなかった。その一方で、BABYSHAMBLESとしての活動も本格的に再開し、新作のリリースも間近だという。度重なるゴシップ的行状にうんざりという感もあるが、やはり今日のUK音楽界においても新の才能と呼べるものを持っていて、唯一無比の詩的なインディー音楽を奏でられるのはこの人しかいない。KASABIANのような古臭くマッチョ的なバンドがUKで最もビッグなバンドなどともいわれる昨今において、BABYSHAMBLES及びPETE DOHERTYの存在意義はあまりにも大きい。

続いて、アメリカで大人気のOWL CITYがNMEに初登場。なんといってもBILLBOARDシングル・チャート第1位である。これが内気そうな若手男性アーティストの自宅録音風のソロ・プロジェクトなのである。UKでは来年リリースされるらしいのだが、それに先がけてのインタヴュー記事掲載である。本国では女性ファンから声援を浴びるような状況だが、本人は女性に話しかけるのすら怖がっていたようなタイプらしい。

OWL CITY - FIREFLIES

今年リリースされたデビュー・アルバムの中でも最高傑作という声も上がるTHE XXが見開き2ページインタヴューで登場。結成時からのメンバーの脱退もあり、そんな混乱の中でのインタヴューとなっている。


XXMusicXX


アーティスト:The xx

販売元:XL

発売日:2009/10/13
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いまUKの音楽シーンではウクレレが熱いらしく、「ANARCHY IN THE UKE」なるNMEお得意のダジャレの見出しが躍る記事が組まれている。

2NDアルバム発表が近いTHE COURTEENERSもインタヴュー記事を掲載。マンチェスターで名前がLIAMで大口叩きということでOASISと比較されるが、自分の方が学校の成績は良かったはず、というようなことを言っていて、その言葉が記事の見出しに使われている。

WHAT ROCK'N'ROLL HAS TAUGHT MEにはKASABIAN。相変わらず道化師のような格好で70年代のロック・バンドみたいなゴタクを並べ立てている。

ALBUMSではANIMAL COLLECTIVEの5曲入りミニ・アルバム「FALLBE KIND」をトップで取り上げ、8点の好評価を下している。このバンドのアルバム「MERRYWEATHER PAVILION」はUNCUT誌の今年の年間ベスト・アルバムに選ばれ、これ以外にも今年最も優れたアルバムではないかという声は大きい。NMEは先々週の00年代の50枚にはこのアルバムを選んでいなかったが、トラックの方では下位の方に選んでいた。インターネットの普及にともない、音楽ファンの音楽の聴き方に革命的な変化がもたらされ、それはもはや止めることが出来ない状況になっている。昔ながらのメディアやメーカーが先導してイメージを作り上げ、あたかもそれが優れているかのように大衆を先導するというやり方がなかなか通用しにくくなっている。なぜなら、ファンがお手軽にメディアより早く音源そのものにふれられる環境が出来てしまったからだ。また、ブログやSNSの発達により、プロの音楽ジャーナリストではなく、純粋な一般の音楽ファンが、気に入った音楽についての情報を発信する。イメージやインタヴューでのいわゆる過激な発言などではなく、作品そのものによって、音楽ファンが自分で聴く音楽をチョイスする時代がやってきた。これはひじょうにしあわせなことである。ANIMAL COLLECTIVE、GRIZZLY BEAR、DIRTY PROJECTORSといったバンドのブレイクは、この状況を反映しているといえる。ANIMAL COLLECTIVEの音楽は、革新的であり、かつポップ。セックス、ドラッグ、ロックンロールといった気持ちの悪いイメージとはまったく無縁であり、ここのところが素晴らしい。一方で、UKで有名な音楽雑誌、Qなどは年間ベスト・アルバムにKASABIANのような、新しさの欠片もないレトロ・バンドの作品を選んだりしている。NMEはKASABIANやOASISのようなバンドをよく取り上げているところに見られる、このような気持ちの悪いロック信奉のような傾向もあり、その一方で新しい音楽を積極的に取り上げるという本来の魅力である部分も備えている。この2つの要素が乖離しはじめたように感じられる00年代末、NMEがどっちに行くのかが興味深い。


Fall Be KindMusicFall Be Kind


アーティスト:Animal Collective

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これ以外では、THE BRAVERYが6点、SNOOP DOGGが6点、3OH!3が0点など。

LIVE!ではWHITE LIES、PHOENIX、BLOOD RED SHOES、WOLF GANG、GOOD SHOESなどが取り上げられている。WHITE LIESがなぜだかすごい勢いで批判されている。アルバム発売当時、NMEで好意的によく取り上げられていたが、このライヴ・レヴューでは、そのゴス性が薄くて浅すぎるという論調になっている。

PETER ROBINSON VSにはFUTURE OF THE LEFTのANDY FALKOUSが登場。次号はいよいよ年間ベスト・アルバムの発表。今年ばかりはまったく予想がつかない。


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NME November 28, 2009。

20091128

先週号の誌面ではNMEが選00年代のアルバムBEST50が発表されたが、NME.COMの方ではBEST100までが発表されていた。いよいよ速さも内容も誌面よりもNME.COMの方が勝る時代に突入していくのか。そして、今週はNME.COMで00年のトラックBEST100が発表され、こちらは誌面ではNEWS欄で軽くふれられている程度。

ちなみに、NMEが選んだ00年代のベスト・トラック第1位はBEYONCEの「CRAZY IN LOVE」である。この曲は2003年の年間ベスト・シングルにも選ばれているのだが、いかにもインディー色が強いと思われがちなNMEがあえてこのポップ・トラックを第1位に選んでしまうところに、この雑誌の一筋縄ではいかなさを感じる。ちなみに第2位は、アルバムの方では第50位と意外にも低い順位だったMGMTの「TIME TO PRETEND」、第3位がアルバムの方では第1位に選ばれていたTHE STROKESの「HARD TO EXPLAIN」が選ばれている。アルバムBEST100には選ばれなかったFRANZ FERDINAND、COLDPLAY、THE FUTUREHEADS、EMINEMなどもこちらでは選ばれている。

NME 100 TRACKS OF THE DECADE

誌面の方ではFLORENCE & THE MACHINEのFLORENCEが表紙。アメリカでのプロモーションの様子をレポートしている。その表紙をめくると、ロンドンのユニオン・チャペルでのALEX TURNERのアコースティック・ライヴの模様が掲載されている。「WHAT'S ON NME STEREO」のページではVAMPIRE WEEKENDの新曲、「COUSINS」やTHE MACCABEESとROOTS MANUVAという異色のコラボレーションによる「NO KIND WORDS」などが紹介されている。

NEWSで取り上げられているネタでは、PETER DOHERTYが病院に運ばれたが無事だったという件、THE MIGHTY BOOSHのアルバム予定、THE CRIBSがJAY-Zを押しのけてアメリカの有名テレビ番組に出演した件、BJORKがどうやら自身大ファンのアニメ、「ムーミン」の映画音楽を制作したらしい件、COURTEENERSが2ndアルバムを制作するにあたって一文無しになってしまった件などが取り上げられている。「WE WANT ANSWERS!」ではGRAHAM COXONが引退説を否定したり再結成したBLURのその後などについて話している。「MY MUSIC」にはBOMBAY BICYCLE CLUBのJACK STEADMANが登場。「RADAR」ではCHAPEL CLUB、HUNX AND HIS PUNKS、THE SO SO GLOSS、BLONDESのことも紹介している。

「THE 25 GREATEST ROCK STARS OF THE DECADE」という企画では、文字通り2000年代に活躍したロック。スターのBEST25を格付けしてしまおうという、本当によくあるテーマ。第1位のJACK WHITEをはじめ、ALEX TURNER、PETE DOHERTYなどNMEでお馴染みの面々が並んでいるが、ANDREW WKやRAZORLIGHTのJOHNNY BORRELL、THE OTHERSのDOMINIC MASTERSといった忘れ去られがちなスターたちについてもきちんと評価をしている。ワーストの10組や歴史上の人物なら誰がこのリストに選ばれていたか、などの企画も行っている。

1997年のNME年間ベスト・アルバムに選ばれたSPIRITUALIZEDの「LADIES AND GENTLEMEN WE ARE FLOATING IN SPACE」が再発されるSPIRITUALIZED。この年はRADIOHEAD「OK COMPUTER」やTHE VERVE「URBAN HYMNS」といったリリースもあったが、それらを抑えての第1位である。今回はこのバンドのファンを自認するアーティストたちからの質問にJASON PIERCEが答えるという内容の記事になっている。

ALBUMSではTHE BLACK KIDSがヒップホップ界の大物たちとコラボレートしたBLAKROCが7点、既発アルバムに新曲を追加したLADY GAGA「THE FAME MONSTER」が8点、RIHANNAが7点、元BE YOUR OWN PETのギタリストによるTURBO FRUITSが8点。他にはEVANGELISTAとTOM WAITSが9点、THE ANTLERS、MV&EE、MATIAS AGUAYO、KING MIDAS SOUND、THE BROTHERS MOVEMENTが8点など。

LIVE!はKASABIAN、BIFFY CLYRO、PASSION PIT、MONSTERS OF FOLKなど。次号は本格再始動したBABYSHAMBLEなどを掲載の予定。

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NME November 21, 2009。

20091121

今週のNMEは2000年代特集であり、中でも目玉はNMEが選ぶ2000年代のアルバム50選なのだが、実はこのリストは、雑誌が発売される前日に、すでにNME.COMにて発表されている。しかも、雑誌に掲載されたリストが第50位までなのに対し、NME.COMの方は第100位まで。つまり、NME.COMの方が早いし内容も濃い。NMEがいよいよウェブの方により力を入れてきたことを感じさせる今回の一件である。私はNMEのデジタル版を定期購読しているため、現地での雑誌発売とほぼ同日に読むことができているわけだが、タワーレコードだとかのCD屋さんや洋書屋さんでNMEを買っている日本の読者のみなさんには、当然イギリス本国とのタイムラグがある。しかし、NME.COMは当然、全世界同時に同じ内容が読めるわけで、時間的な格差は一切ない。これまでは雑誌の方が内容が充実しているという部分があったのだが、今後は次第にウェブの方により力を入れていくのではないか、という気がする。

現在の、特にインディー音楽のメディアで最も影響力が強いと思われるのが、Pitchforkというウェブサイトなのだが、こちらは紙媒体はまったく発行していなく、ウェブのみで情報を発信している。レヴューの中身は巷の音楽雑誌よりも濃厚であり、かつ、平日は毎日更新されている。NMEはこのPitchforkをかなり意識していると思われ、Pitchforkで高い評価を受けた新進バンドやアーティストなどは、NMEのレヴューでもきっちりフォローされる傾向があり、また、今回の2000年の50枚選択においても、Pitchforkのスタッフにも投票を要請している。

表紙にはOASISとかKASABIANとかの恐竜レベルのバンドの顔写真が割りとデカく載っていて嫌な予感を抱かせたのだが、件のベスト・アルバムには1枚も選ばれていなくて安心した。2000年代の初めといえば、ラップメタルみたいな物が流行っていて、NMEでもSLIPKNOTとかANDREW WKのようなメタル系アーティストを表紙にしたり年間アルバムTOP10に選んだりしていた。それ以外では、ニュー・アコースティック・ムーヴメントのようなものが少しだけ流行りそうな雰囲気もあったが、実はそうでもなかった。COLDPLAY、TRAVIS、STARSAILORといったアコースティックで保守的なサウンドのバンドがNME的には主流な感じもあった。いずれにしてもあまり面白い状況とはいえず、私自身もNMEをそれほど熱心には読まなくなっていたような記憶がある。

その状況を一変させたのが、THE STROKESであり、そこから始まる新しいロックのムーヴメントであった。とにかく、クールでセクシーでスタイリッシュ、当時のポップ音楽シーンに欠けていたすべてを持ち合わせていたのが、ニューヨークから突然現れたこのバンドだった。TELEVISIONだとかTHE VELVET UNDERGROUNDだとかの影響を感じさせ、音楽スタイルとしては、それほど新しいわけではない。しかし、あのタイミングでのいま、ここのリアルタイムでのポップ感覚、これが感じられるかどうかであり、ポップ音楽の真骨頂とは、つまりはそこにあるのだと思う。よって、NMEが選ぶ2000年の第1位は、THE STROKES「IS THIS IT」であった。

Is This ItMusicIs This It

アーティスト:The Strokes
販売元:RCA
発売日:2001/08/24
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このベスト・アルバムのリストはNMEに関わる現在過去のスタッフの他に、アーティストやレーベルオーナーなどの投票によって作られているが、このTHE STROKESにはARCTIC MONKEYSやPETE DOHERTYなども投票していたようだ。このTHE STROKESのJULIAN CASABLANCASが投票したのがARCTIC MONKEYSのデビュー作にして歴史的名盤、「WHATEVER PEOPLE SAY I AM, THAT’S NOT WHAT I AM」である。歌詞、楽曲、イメージ、すべてが完璧であり、しかもこの手の音楽としては快挙ともいえるシングル、アルバム共に全英チャート第1位を連発という、THE BEATLESやTHE JAMとも匹敵するような大活躍である。さらに、このバンドがいかにも00年らしい点といえば、インターネットの力によって成功したという点だろう。デビュー前から積極的に音源をネットにアップして、ファンを増やしていった。ライヴでは音源がまだ公式に発売されていないにもかかわらず、聴衆のほとんどが曲を一緒に歌えるというレベルに達していた。すでにネットからダウンロードした音源を持っているわけだから、果たしてCDが売れるのかという疑問も当時はあったのだが、無名時代から応援してきたバンドのCDが出れば当然買うわけで、何度も繰り返すようだが、このタイプの音楽にしてはひじょうに珍しいシングル・チャート初登場第1位を記録した。もちろん作品の素晴らしさがあってこそなのは言うまでもないが、バンド自体も変なインディー至上主義には陥らず、ポップ・バンドであることを楽しんでいる感じが実に好ましかった。それだけに、最新作でのよりシリアスなロックへの接近は残念な気がする。このバンドの音楽も一聴して際立った新しさがあるわけではないのだが、才能には卓越したものがある。これと凡百のインディー・ギター・バンドとの区別がつかないような方とは、音楽の話をしてもまったく意味がないと思う。このアルバムは第4位に選ばれている。

Whatever People Say I Am, That's What I'm NotMusicWhatever People Say I Am, That's What I'm Not

アーティスト:Arctic Monkeys
販売元:Domino
発売日:2006/02/21
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第2位はTHE LIBERTINES「UP THE BRACKET」、第3位はPRIMAL SCREAM「XTMNTR」。THE LIBERTINESは時代を代表する国産バンドとして妥当な順位と思え、他にも「THE LIBERTINES」と解散後のBABYSHAMBLES「DOWN IN ALBION」がランクインしている。PRIMAL SCREAMは80年代から活動する大ベテランで、このアルバムは2000年代が始まってすぐに発売された。このオルタナ・ロックとダンス音楽のハイブリッドは当時もかなり衝撃だったのだが、今回改めて聴いてみて、まったく古びていないことに驚いた。バンド自体はその後、古臭いロックに先祖帰りしたりして、私にとってはどうでもいい存在に成り果てたのだが、このアルバムは確かに素晴らしい。

ベテラン勢といえば、他にもPJ HARVEYが第6位、RADIOHEADが第10位と第14位、BLURが第20位、SUPER FURRY ANIMALSが第29位、SPIRITUALIZEDが第36位と、それぞれ健闘している。また、2000年代になってから登場し、NME誌面も大いににぎわせたバンドとしては、上記以外にYEAH YEAH YEAHSが第5位と第32位、ARCADE FIREが第7位と第34位、INTERPOLが第8位、THE STREETSが第9位と第16位、THE CORALが第21位、KLAXONSが第23位、BLOC PARTYが第38位にそれぞれ選ばれているが、年間ベスト・アルバムには第1位に選ばれたこともあるCOLDPLAY、FRANZ FERDINANDは第100位以内にすら選ばれていない。逆に、誌面にはあまり登場しなかったが、選ばれたアーティストとしては、AT THE DRIVE-INが第12位、THE SHINSが第13位、GRANDADDYが第33位、THE KNIFEが第37位、WILCOが第43位、THE DELGADOSが第46位、BRENDAN BENSONが第47位、THE WALKMENが第48位など。インディー音楽以外に、ダンス、ヒップホップ、ポップなどにもちゃんと目を向けているのがNMEの良いところであり、LCD SOUNDSYSTEMが第11位、JAY-Zが第22位、THE RAPTUREが第25位、DIZZEE RASCALが第26位、AMY WINEHOUSEが第27位、OUTKASTが第44位、MIAが第50位に選ばれているが、年間ベスト・アルバムではそれぞれ2回トップ10内に選ばれたEMINEM、KANYE WESTは共に圏外である。

THE WHITE STRIPESは03年年間第1位の「ELEPHANT」と2001年年間第3位の「WHITE BLOOD CELL」との間で票が割れたようで、それぞれ第18位と第19位と、予想よりも低い順位になっている。それでも同じく2枚が選ばれたTHE STREETSは、共により上位に選ばれている。ちなみにNMEの兄貴分的な雑誌であるUNCUTは、「WHITE BLOOD CELLS」を10年間のベスト・アルバムに選んでいる。また、BOB DYLANやBRUCE SPRINGSTEENといった大ベテランも、この10年では長いキャリアの中でも何度目かのピークではないかといえるぐらいの傑作を発表していたが、NMEのリストでは圏外である。あくまで新しいバンド、アーティストを中心に取り上げていくという雑誌のコンセプトが反映しているともいえるが、よりベテランのJOHNNY CASHは第28位に選ばれていたりする。

先にも述べたように、リストの詳細はNME.COMで閲覧することができるので、ぜひリンクを参照していただきたい。
NME.COM - The Top 100 Greatest Albums of Decade

今回の2000年代特集は、何もこのリストばかりではない。他の記事の内容としては、THE STROKESの登場が音楽シーンにもたらした影響、質が高くなったポップ音楽、新しい蜜月を迎えたテレビとロック音楽との関係、音楽ファンのリスニングスタイルに革命をもたらしたインターネットの影響、2001年9月11日のニューヨークの悲劇がポップ音楽シーンに与えた影響、CDが売れずツアーによる収益比率が高まったからこそとも思える再結成ブーム、PETER DOHERTYやAMY WINEHOUSEなどに顕著なポップスターとゴシップの関係などについて考察した記事、また、この10年間に流行った言い回しや語句などの小辞典などを掲載し、なかなか面白い。

特集以外のページでは、「NEWS」でMUSEがクリケット競技場でライヴを開催する予定があることや、LIAM GALLAGHERがTHE LAST SHADOW PUPPETSなどで知られるMILES KANEを自分のバンドに誘っている件、!!!のドラマー、JERRY FUCHSが逝去、といった情報を伝えている。

「LIVE!」ではアルバムは賛否両論なもののライヴは好調なARCTIC MONKEYS、MUSE、COLD CAVEなどのライヴ評を掲載している。

次号では、アメリカにわたったFLORENCE & THE MACHINEなどの記事を掲載予定の模様。


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NME November 14, 2009。

20091114

表紙はTHEM CROOKED VULTURES。DAVE GROHL、JOSH HOMME、JOHN PAUL JONESによるスーパーバンドである。よって誌面におけるメインのインタヴューもこのバンド。

巻頭の「SNAPSHOT」にはロンドン公演を行ったJAY-Zが登場。最新アルバム「THE BLUEPRINT 3」は彼にとって11枚目のナンバー1アルバムということで、ELVIS PRESLEYの記録を抜いたとのこと。

「WHAT'S ON THE NME STEREO」のトップに選ばれたのは、THE PAINS OF BEING PURE AT HEARTの「HIGHER THAN THE STARS」。「ピュアなハートでいることの痛み」というバンド名からしてブレがないわけだが、サウンドの方もC86というかアノラックというか、情けなくもか弱く美しい青春インディー・ギター・ポップを現代に蘇らせている。これはいい。

他にはWETDOG、THE GOLDEN FILTER、BURAKA SOM SISTEMAなどの楽曲が紹介されている。

「NEWS」ではHOT CHIPの4枚目のアルバム、THE XXからメンバーが脱退した件、SCHOOL OF SEVEN BELLのニュー・アルバムなどについて記事を掲載している。また、来年のNME AWARDS TOURのラインナップは、THE MACCABEES、BOMBAY BICYCLE CLUB、THE BIG PINK、THE DRUMSに決定。JARVIS COCKERはPULP再結成の可能性がないわけではないと語ったようだ。

「WE WANT ANSWERS!」にはRADIOHEADのED O'BRIENが登場。先週号に掲載されたNICKY WIREの違法ダウンロードに関する見解に反論している。「MY MUSIC」にはWILD BEASTSのHAYDEN THORPEが登場。

「RADAR」ではSURFER BLOOD、CHAPTER24、SKY FERREIRA、FUTURE TRENDS、中国のインディー・シーンなどを紹介している。

他にはTEITURのインタヴュー記事、MUSEのライヴ写真4ページ、BIFFY CLYROが読者の質問に答える企画、BETH JEANS HOUGHTONインタヴュー、インディー映画特集を掲載。「WHAT'S ROCK'N'ROLL HAS TAUGHT ME...」は50 CENT。また、来週のNMEは2000年代特集、NMEが選ぶ2000年代のベスト50アルバムも発表されるようだ。

「ALBUMS」のトップは話題の男女2人組、KOMANECHIの「CRIME OF LOVE」で9点の高評価。メンバーのうちの1人はマツモト・アキコという日本人女性だ。とにかくいまUKインディー界で最も注目されている存在といっても過言ではないようだ。内容も噂に違わぬ傑作の模様。

Musicクライム・オブ・ラヴ

アーティスト:コマネチ
販売元:スリーディーシステム
発売日:2009/12/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

宅録系シンセ・ポップのMEMORY TAPES「SEEK MAGIC」は8点。箱庭的かつ幻想的な美しい機械じかけの玉手箱音楽。

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シーク・マジック(SEEK MAGIC)(直輸入盤・帯・ライナー付き)Musicシーク・マジック(SEEK MAGIC)(直輸入盤・帯・ライナー付き)

アーティスト:メモリー・テープス(MEMORY TAPES)
販売元:それから(原盤:SOMETHING IN CONSTRUCTION/UK)
発売日:2009/11/07
Amazon.co.jpで詳細を確認する

他にはCODEINE VELVET CLUBが7点、GYRATORY SYSTEM、AMORPHOUS ANDROGYNOUS、MARTHA WAYNWRIGHT、LOCAL NATIVESが8点、ROYAL BANGSが9点など。

また、隠れた名盤発掘がコンセプトの「UNSPUN HEROES」ではEDWYN COLLINSの「GORGEOUS GEORGE」を取り上げている。1980年代のにスコットランドはグラスゴーのPOSTCARDレーベルから何枚もの素晴らしいシングルを発表、後にメジャーのPOLYDORに移籍し、「RIP IT UP」がトップ10ヒットにもなったORANGE JUICEの中心的人物。歌も演奏もヘロヘロなんだが、そこに込められたピュアでナイーヴなパッションがたまらない。私が心から愛してやまないバンドの1つである。ソロになってからはたいして売れなかったが、1995年に突如として「A GIRL LIKE YOU」がシングル・チャート第2位の大ヒット。その後はまた地味な感じになっていくのだが、FRANZ FERDINANDやTHE CRIBSなど、彼に影響を受けたバンドは数多い。恋にゆれる純情ボーイのか弱き葛藤をこれほどまで切実に音像化するアーティストを他に知らない。いい大人になってこれをやっているということも重要。数年前に重病で倒れたのだが、いまは復活し、POSTCARD時代の仲間である元AZTEC CAMERAのRODDY FLAMEとタイヴをやったりしているようで何より。伝記的な書物も最近発売された模様。

The Glasgow SchoolMusicThe Glasgow School

アーティスト:Orange Juice
販売元:EMI Australia
発売日:2005/08/09
Amazon.co.jpで詳細を確認する

「LIVE!」ではこれが最後の可能性もあるBLOC PARTY、THE DEAD WEATHER、GLASVEGAS、SNOOP DOGG、GRIZZLY BEAR、ST VINCENT、FRANK TURNERなどのライヴ評を掲載している。

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NME November 7, 2009。

20091107

NMEデジタル版が届いたのだがいつもの閲覧ソフトで開けない。以前もこのようなことがあり、その時にやった覚えのある閲覧ソフト再ダウンロードを試みようとしたのだが、ダウンロードページ自体が表示されない。よって、オンラインで閲覧することにしたのだが、何かと使い勝手が悪い。それと、今週は週末に北海道で妹の結婚式があり、そのため、仕事を前倒しで進めており、ろくに読む時間もないので、ページをパラパラめくりつつ記事を起こしていくにとどめたい。

表紙はARCTIC MONKEYS。「10 TRACKS」ではYEASAYER、JAMIE Tなどの新曲が紹介されている。「NEWS」のページでは、ソロ・アルバムをリリースしたばかりのJULIAN CASABLANCASがクリスマス・ソングを発表する件、LIGHTSPEED CHAMPION、BLACK KEYS、MARINA & THE DIAMONDSなどのアルバム速報、MUMFORD & SONSのヴィデオ撮影、THE BRAVERYのSAM ENDICOTTがSHAKIRAの新曲を書いた件などを伝えている。「WE WANT ANSWERS!」のページでは、MANIC STREET PREACHERSのNICKY WIREがダウンロード論議に対する見解を話している。先週まで後の方のページにあった「NME CHART」が前の方に来ている。「MY MUSIC」のページにはTHE CHAPMAN FAMILYのKINGSLEY CHAPMANが登場。

「RADAR」ではCMJ09の開催に際して、注目バンドをセレクトして紹介している。DUM DUM GIRLS、FREELANCE WHALES、FOOL'S GOLDなど。表紙のARCTIC MONKEYSは4ページのインタヴュー記事を掲載。最新アルバム「HUMBUG」をプロデュースしたJOSH HOMMEとは今後も共に制作を行いたいようだ。NOEL GALLAGHERのお気に入りだというサイケデリックなロック・バンド、AMORPHOUS ANDROGYNOUSも見開き2ページで大きく取り上げられている。他にはサーフ音楽風味もあるインディー・ギター・ポップ・バンドTHE DRUMS、18歳未満によるUNDERGROUND SCENEなる音楽シーンについての記事が掲載されている。

「ALBUMS」ではBIFFY CLYROの「ONLY REVOLUTIONS」が8点の高評価。他にはROBBIE WILLIAMSが4点、THE KING KHAN & BBQ SHOWが7点など。

「LIVE!」ではSWIN FESTIVAL、HEALTH、DIZZEE RASCAL、GREEN DAYなどが取り上げられている。「PETER ROBINSON VS」にはADAM GREENが登場。次週はDAVE GROHL、JOSH HOMME、JOHN PAUL JONESから成るTHEM CROOKED VULTURESのインタヴューなどを掲載の予定。


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NME October 31, 2009。

20091031

先程の「軌跡体験アンビリバボー」に出演していた道重さゆみの極度なかわいさの興奮がいまだ冷めやらぬわけだが、例によってNMEデジタル版最新号も届いているので、さっそくだが見ていくことにしたい。

当ブログ内コンテンツにおいて明らかに浮いているNME関連のこれだが、もうなんだか義務的に客観的に内容紹介していかなくてはいけないような必要性はすでに無いような気がするのと、単純にNMEが推している音楽の中に明らかに良さが理解できない種類の物が混じってきているという理由から、もうちょっと主観性を強めながらお届けしていくことになったのは、先週お伝えした通り。こうでもしないとすでに動機づけが持たない状況なのである。そこまでして続ける必要があるのかというのもあるのだが、それは追々考えていきたい。

などと回りくどいことを書いているのだが、要は先週号の次号予告を見て、今週の表紙がKASABIANだということを知って、その瞬間に決心がついた。00年代初期にSLIPKNOTだとかANDREW WKだとかのメタル系音楽が高評価されはじめた頃も、あやうくNMEとの関係が危うくなったのだが、その後にTHE STROKESだとかFRANZ FERDINANDだとかTHE LIBERTINESだとかが救ってくれた。

NMEとはNEW MUSICAL EXPRESSの略称であり、そもそもは新しい音楽を紹介することを目的としており、それはメインストリームに対するカウンター的な意味合いをも持っていたはずである。それでいて、変に気持ち悪くマニアックになることもなく、ポップであることをも重視し、ジャンルに関係なく良い物は良いと評価する。こういうところが好きだった。旧態依然としたセックス、ドラッグ、ロック&ロールといったマッチョ的価値観は私が最も嫌うところのものであり、こういう物をも割と好意的に取り上げている最近のNMEには実のところ違和感ありまくりなのだ。保守党とか人種差別とかに対するアンチ的態度のブレなさは健在で嬉しいのだが。

新しい音楽の紹介においては、PITCHFORKをはじめとするインターネット文化の寵児のような存在もあり、速度や濃密さにおいて、紙媒体はもう時代遅れなのかもしれない。そういった事情もあって、NME.COMなどにも力を入れているのだろう。一方、旧作を中心とした大人のロック的な分野ではUNCUTだとかROLLING STONEだとかが確立している。

というわけで、メインはKASABIANのインタヴューと読者からの質問に答えるページである。OASISが解散したいま、英国で最もビッグなバンドというようなことを、バンド側もNMEも述べている。セールスとかライヴ会場の大きさとかでいうとまあそうなのかもしれない。

「WHAT'S ON THE NME STEREO」ではLCD SOUNDSYSTEMの新曲などが紹介されている。どうやら無料ダウンロードが可能な曲のようだ。

「NEWS」ではTHE WHITE STRIPES初期のドキュメンタリー風映画の話題やTHE RAKESの解散などが伝えられている。MORRISSEYは病で倒れて、ライヴがキャンセルされたようだ。あとは、THE MACCABEESがアフリカの音楽フェスティヴァルに招聘された件が見開き2ページに渡って取り上げられている。「WE WANT ANSWERS!」では、PAVEMENTのSPIRAL STAIRSが再結成についてなどいろいろと語っている。「MY MUSIC」にはDOVESのJIMI GOODWINが登場。

「RADAR」のページはTHE BIG PINKのメンバーであり、MEROKというレーベルのオーナーでもあるMILO CORDELLがゲスト編集者として登場し、TEENGIRL FANTASY、SWATHES、ACTIVE CHILDといったアーティストを紹介したりしている。

記事では、GLASVEGASのJAMES ALLENとECHO & THE BUNNYMENのIAN McCULLUCKとの対談、ASHのA TO Z、AMANDA BLANKのインタヴュー。ASHはアルバムという形式ではもう音楽を発表しないことを表明しているが、今後、AからZの26枚のシングルを発表していくようだ。AMANDA BLANKという女性アーティストはSANTIGOLDなどとも交流があるようなのだが、ムダに性的なことを強調して話したりしている。「WHAT ROCK'N'ROLL HAS TAUGHT ME...」にはRAGE AGAINST THE MACHINEなどの活動で知られるTOM MORELLOが登場。

「ALBUMS」ではCOLD CAVEというフィラデルフィアのバンドの「LOVE COMES CLOSE」がトップで取り上げられ、8点の高評価。インダストリアル系らしい。WEEZERの「RADITUDE」が6点で、CLAP YOUR HANDS SAY YEAHのフロントマン、ALEC OUNSWORTHの「MO BEAUTY」が7点。あまり大きくは取り上げられていないが、THE HIDDEN CAMERASとTWINKRANESが共に9点の高評価。元SUEDEのBRETT ANDERSON「SLOW ATTACK」は7点。

「LIVE!」では、JOSH HOMMEやDAVE GRHOLによるスーパーバンド、THEM CROOKED VULTURESやNOAH AND THE WHALE、ROBBIE WILLIAMS、THE DRUMSなどのライヴ評を掲載している。

次号はARCTIC MONKEYSが表紙のような予告の雰囲気だ。

「LIVE!」で掲載されたTHE DRUMSのミニ・アルバム、「SUMMERTIME!」は数週間前にここでも動画を貼ったりしたと思うが、実は結構お気に入りである。夏はもうとっくに終わってしまったのだが、弱そうでポップなセンスがたまらなく良い。出来れば夏が来る前に出会っておきたかったのだが、まあ、来年もある。これとGIRLSぐらいだな、新作で聴いているのは、最近。先週のNMEで紹介されていたJULIAN CASABLANCASはまだ出ていない。


SummertimeMusicSummertime


アーティスト:Drums

販売元:Moshi Moshi

発売日:2009/10/12
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NME October 24, 2009。

20091024

さて、この「生きる」ブログ内で明らかに浮いているNME関連コンテンツである。そもそもSo-netブログで2006年1月ぐらいからやっている物をこちらに引越してやっている。NMEという英国の音楽週刊紙は、来日中のBLURが表紙の1992年3月ぐらいの号以降、毎号読んでいる。いまも好きには違いないのだが、たとえばこのブログで最も取り上げることが多い道重さゆみなどと比べると、思い入れの度合いは1:100ぐらいである。記事作成も半ば事務的になっている部分もある。このような倦怠期はかつても訪れ、一度更新をやめたこともあったのだが、再開のご要望が予想に反して多かったため、再開したりもしている。そして、ここにきて明らかにブログ内で浮いているという現状もあり、いっそのことSo-netブログの方に戻そうかとも一瞬考えたし、おそらくこの記事だけ読んでいる読者様にとっては間違いなくそっちの方がいいと思われる。だがしかし、そうするとますます事務作業かすることは間違いなく、それはやっていて楽しくないにも程がある。ということで、「生きる」ブログ内で継続するのだが、いままではどちらかというとNME最新号の概要を先駆けて素早くお知らせするという客観的視点に基づいて記事作成していたのだが、今後はあくまでかなり私の趣味嗜好が激しく反映する取り上げ方になる。NMEで推していたり大きく取り上げているアーティストや作品については等しく紹介したりしていたが、実のところ、その中には一切興味がないものや、むしろ出来れば取り上げたくない物なども相当ある。たとえばハロプロ関連の記事で全く興味のないメンバーについて、事務的に取り上げたりしてもそれほど虚しいこともない訳で、つまり、NME関連記事もより自分勝手なスタンスで行くことにする。客観的な情報などについては、NME.COMがかなりフォローしているので、言語の壁はあるとは思うが、そちらを参照していただきたい。

さて、今週号は先週の予告ではMANIC STREET PREACHERSのUSツアーが表紙のような雰囲気だったが、急遽、PARAMOREが抜擢された模様。やはりアルバム・チャート第1位の勢いには抗えないといったところか。昨年、大ヒットしたヴァンパイア系恋愛映画「TWILIGHT」のサントラに楽曲が使用されたことで一気にブレイクした20歳の女性ヴォーカルを含む5人組のエモ系バンドである。ブレイク後、メンバー感の人間関係がまずくなったりして、解散の危機などもあったようなのだが、それを乗り越えてのニュー・アルバムが見事大ヒット。そんな勢いに乗っているバンドのインタヴューが4ページ掲載されている。

数週間前に誌面がプチ・リニューアルしているが、巻頭は「SNAPSHOT」という「今週の1枚」的な企画になっている。今週は大学のようなところで講義をするJACK WHITE。「WHAT'S ON THE NME STEREO」では、BATTLESの新曲「SANFORD AND SON」やCHARLOTTE GAINSBOURGとBECKのデュエットなど、今週聴くべき10曲が選ばれている。「NEWS」では、GNARLS BARKLEYなどでおなじみのスーパー・プロデューサー、DANGER MOUSEが、今度はTHE SHINSのJAMES MERCERと極秘プロジェクトを始動とのこと。他には、GRAHAM COXONが反戦ソングを発表、HADOUKEN!のニュー・アルバム情報、DIZZEE RASCALの最新ヴィデオ、THE STROKESのNIKOLAI FRAITUREがチャリティーでニューヨーク・マラソンに参加、THE SOFT PACKのデビュー・アルバムをGIRLS AGAINST BOYSのELI JANNEYがプロデュースなどの話題を取り上げている。「WE WANT ANSWERS!」のペーには、デビュー・アルバムの発売が無期延期になり、ついにレーベルとの契約も切れてしまったというJOE LEAN、「MY MUSIC」にはSUPERGRASSのGAZ COOMBESが登場している。

ニュー・アーティストを紹介する「RADAR」では、MENインタヴュー、PRIVATE、LITTLE COMETS、ERIK HASSLEの紹介を掲載。前述のPARAMOREインタヴューに続いては、ついにアメリカにわたったMANIC STREET PREACHERSの記事。1994年に発表された3枚目のアルバム「THE HOLY BIBLE」は本気でアメリカで売ろうとしていたらしく、ツアーの予定も組まれていたのだが、出発直前にメンバーのRICHEY EDWARDSが失踪し、そのまま見つかっていない。イギリスでは国民的バンドだが、アメリカではほとんど売れていなく、このギャップがひじょうに大きいのだが、やはり熱心なファンは存在しているようだ。メインの記事以外にNICKY WIREが近頃のポップ界を斬るコーナーがあるのだが、ARCTIC MONKEYSのニュー・アルバムは酷評、LA ROUXやLADY GAGAには好意的である。そして、私がかなり気に入っているGIRLSのインタヴューが掲載されている。タイトルに一切ヒネリのないデビュー・アルバムの「ALBUM」は、久しぶりにこれぞインディー・ギター音楽という素晴らしい作品であり、NMEのアルバム・レヴューでも9点の高評価を得ていた。インタヴューによると、フロントマンのCHRISTOPHER OWENSは子供の頃から親共々がカルト教団に入っていて、そこから抜け出したという経験の持ち主のようだ。また、日本に住んでいたこともあるということだ。先日、今年のNMEのバック・ナンバーを見返していたら、SUEDEの「THE DROWNERS」のTシャツを着ているメンバーの写真があり、これは私が好きになるわけだ、と納得したものだ。まだ10月なのだが、毎年恒例の個人的な年間ベスト・アルバムの上位に食い込むことはほぼ確定である。

AlbumMusicAlbum

アーティスト:Girls
販売元:True Panther
発売日:2009/09/22
Amazon.co.jpで詳細を確認する


これ以外では、バンジョーなどもフィーチャーしたフォーク・バンド、MUMFORD & SONS、DEERHUNTERやATLAS SOUNDの名義での活動で知られるBRADFORD COXのインタヴューが掲載されている。MUMFORD & SONSは発売週のミッドウィーク・チャートで第4位とかで相当売れている。また、BRADFORD COXはDEERHUNTERの名前が嫌いだとか必要以上に英国の音楽に毒づいたりしているがどうでもいい。

「ALBUMS」のトップはTHE STROKESのJULIAN CASABLANCASのソロ・アルバム「PHRAZES FOR THE YOUNG」。先行で発表されたトラックがTHE STROKESの作風とはかなり異なっており、どうなっているのかと思っていたのだが、いろいろな実験をしつつも卓越したポップ感覚は健在のようで、8点の高評価を受けている。


Phrazes for the YoungMusicPhrazes for the Young


アーティスト:Julian Casablancas

販売元:RCA

発売日:2009/10/20
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他にはTV ON THE RADIOのギタリストによるプロジェクト、RAIN MACHINEの同名アルバムが7点、メンバー・チェンジして復活したWOLFMOTHERの「COSMIC EGG」が手厳しい1点、映画「TWILIGHT」続編のサウンドトラック盤が6点など。OK GO、GRIZZLY BEAR、THOM YORKEなどの楽曲が収録されている。

「LIVE!」ではVAMPIRE WEEKEND、YEASAYER、EDWYN COLLINS/1990S、THE CRIBSなどのライヴ評が掲載されている。元ORANGE JUICEで病気から復活したEDWYN COLLINS、元THE SMITHSで現THE CRIBSのJOHNNY MARRなど、80年代から活動している私のお気に入りアーティストが健在で嬉しい限りである。巻末の「PETER ROBINSON VS」のページには、これまた80年代組、元NEW ORDERのPETER HOOKが登場している。マンチェスターの伝説のクラブ、HACIENDAについての本を出版したらしい。次週はKASABIANが表紙なような雰囲気。

今週掲載された中で私が買うのは、JULIAN CASABLANCASのソロ・アルバム。00年代ももうじき終わりということで、10年間のベストを選ぶ試みなども行っているのだが、やはりTHE STROKESの「IS THIS IT」が第1位になってしまう。他には、ARCTIC MONKEYS、FRANZ FERDINAND、THE WHITE STRIPES、KLAXONSなんかも候補なのだが。00年代の初めぐらいなんていうのは、NMEの年間ベスト・アルバムでトップ10以内にSLIPKNOTやANDREW WKのようなメタル系アーティストが入っていたり、他にも売れているのはメタル・ラップみたいなやつだったりして、もう新しい音楽シーンにはついていけないのかと思ってすらいたのだ。そこに登場したTHE STROKESはアートでクールでポップ、まさに救世主のような存在であった。今回のソロ・アルバムについては先行トラックを聴いたに過ぎないが、ダンス音楽の影響もありながら、コアの部分でのポップ感覚は一切ブレていない。これは楽しみである。

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NME October 17, 2009。

20091017

【10 TRACKS】

・COMANECHI - CLOSE ENOUGH TO KISS...

・BOY OF GIRL - HOT CHOCOLATE BOY

・EGYPTIAN HIP HOP - RAD PITT

・HTRK - DISCO

etc....

【NEWS】

・FOALSはPAUL EPWORTHのプロデュースでセカンド・アルバムを制作していたが、出来が気に入らずにボツにしたようだ。

・LIAM GALLAGHERはインタヴューで、OASISとして活動をすることはもうないだろうと話した。当初は脱退したNOEL抜きでOASISを継続するのではという説もあったが、それはなくなったようだ。

・JARVIS COCKERはWES ANDERSON監督の新作映画「FANTASTIC MR FOX」に、フィギュアになって出演している。

・「WE WANT ANSWERS!」ではCARL BARATがTHE LIBERTINES再結成説について答えている。

・「MY MUSIC」ではTHE BIG PINKが影響を受けた音楽などについて語っている。

【RADAR】

・HURTSインタヴュー、LOVERMAN、DEAD SWAN、BECOMING REALの紹介、グラスゴーのNAE WAVEシーンの解説など。

【JAMIE T】

・NME今週号の表紙をになるぐらいにイギリスでは人気があるJAMIE Tだが、ニュー・アルバムがヒットする一方で、パニック障害でツアーをキャンセルする羽目になったりしているようだ。本音に迫った4ページのインタヴュー記事。

【GLASVEGAS】

・MERCURY MUSIC AWARDSの授賞式の時期に行方不明になって周囲やファンを心配させたGLASVEGASのJAMES ALLANがその真相やセカンド・アルバムなどについて語ったインタヴュー記事。

【WHAT WOULD TORY RULE MEAN FOR YOU?】

・イギリスでは労働党政権が危うくなってきていて、次の選挙では保守党が政権を取りそうな感じである。労働党支持のNMEが保守党が政権を取る危うさについて訴える解説記事。

【PARAMORE】

・解散の危機を乗り越えて完成した最新アルバムが見事チャート第1位に輝いたPARAMOREのインタヴューと、このバンドを本格的にメジャー化させるきっかけとなった映画「TWIOLIGHT」シリーズのサントラについての説明など。

【THE TEMPER TRAP】

・映画「500 DAYS OF SUMMER」はTHE SMITHSが好きなカップルを中心にした恋愛映画だが、サントラに曲が起用されたことによって一気に注目を集めることになったオーストラリアのバンド、THE TEMPER TRAPのインタヴュー記事。映画に使われた「SWEET DISPOSITION」はじわじわとチャートの順位を上げ、発売後9週目にして第7位まで来ている。

【WHAT ROCK'N'ROLL HAS TAUGHT ME...】

・GARY NEWMAN

【ALBUMS】

・DEVENDRA BANHART - WHAT WILL WE BE...⑦

What Will We BeMusicWhat Will We Be

アーティスト:Devendra Banhart
販売元:Warner Bros.
発売日:2009/10/27
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・ATLAS SOUND - LOGOS...⑧

LogosMusicLogos

アーティスト:Atlas Sound
販売元:Kranky
発売日:2009/10/20
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・MR HUDSON - STRAIGHT NO CHASER...②


Straight No ChaserMusicStraight No Chaser


アーティスト:Mr Hudson

販売元:Mercury

発売日:2009/12/01
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・ANNIE - DON'T STOP...⑧

Don't StopMusicDon't Stop

アーティスト:Annie
販売元:Smalltown Supersound
発売日:2009/11/17
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・他にはECHO & THE BUNNYMENが6点、MARIAH CAREYが5点、JAPANDROIDSが8点、SHAKIRAが7点、BEN FROSTが8点、SUFJAN STEVENSが9点、RAMMSTEINが8点、RUSSIAN CIRCLESが8点、BRAND NEWが9点、THE LONGCUTが8点など。

【UNSPUN HEROES】

・どうやら今週から始まったっぽい隠れた名盤発掘的な企画。第1回目に選ばれたのは、GOYA DRESSの「ROOMS」で1996年の作品。SUEDEと同じNUDEレーベルから作品がリリースされていた。

【LIVE!】

・PARKLIFE FESTIVAL、WILD BEASTS、LIL WAYNE、IAN BROWN、PIXIESなど。

【PETER ROBINSON VS】

・TAIO CRUZ

【NEXT WEEK IN NME】

・MANIC STREET PREACHERSのUSツアー同行、JULIAN CASABLANCAS、YEASAYER、RAGE AGAINST THE MACHINE、MUMFORD & SONS、DANGER MOUSEの新バンド、VAMPIRE WEEKENDなどの予定。


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